ものづくり
日本大賞
国土技術
開発賞
建設技術
審査証明


他機関の
評価結果

















            

2017.10.17現在
技術
名称
表土肥料の流亡を抑制する環境資材 
事後評価未実施技術 登録No. KT-150125-A
事前審査 事後評価 技術の位置付け(有用な新技術)
試行実証評価 活用効果評価 推奨
技術
準推奨
技術
評価促進
技術
活用促進
技術













旧実施要領における技術の位置付け
活用促進
技術(旧)
設計比較
対象技術
少実績
優良技術
 



 
活用効果調査入力様式 適用期間等
-A
活用効果調査入力システムを使用してください。

上記※印の情報と以下の情報は申請者の申請に基づき掲載しております。 申請情報の最終更新年月日:2016.03.08
副    題 表土の過剰栄養素を吸収・有機化する土壌藻資材 区分 製品
分 類 1 河川維持 − 堤防芝養生工  
分 類 2 共通工 − 法面工 − 法面施肥工 
分 類 3 公園 − 公園植栽工 − 地被類植付工 
分 類 4 環境対策工 − その他  
概要
@何について何をする技術なのか?
・緑化地域や農地の表土に含まれる肥料(表土肥料)が降水時に流れ出る(流亡)前に、これらを特別な藻に吸収させて土壌に留まりやすい有機物に変化(有機化)させる技術です。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
・表土肥料の流亡抑制効果のない堤防芝養生工でした。
B公共工事のどこに適用できるのか?
・肥料を直接散布する工事、肥料成分を含む資材を使用する工事・・緑化工事・・植栽工事。
Cその他
・本技術は従来にない技術で、その新規性が表土肥料の流亡を抑えるという効果にあるため、土壌改良に用いる資材に属するものではありません。
・資材の概要:
新技術に用いる製品は、ラン藻の乾燥体(乾燥藻体)とラン藻をパーライトに固定化後に乾燥させたもの(藻パーライト)、および定着資材からなります。ラン藻を含む微細藻は、クロロフィルaなどの葉緑素を有し光合成により生育する微小な植物で地球上に数万種類もいます。当製品に含まれるラン藻は国内の表土から採集し選別されたもので無害です。当製品を表土に散布後、先に乾燥藻体、遅れて藻パーライトに固定された当ラン藻が生育を開始します。これにより当製品の効果がより長期に持続します。定着資材は、当ラン藻の表土での生育を助ける働きがあり、水に不溶あるいは難溶で無害な諸素材を主体としています。
・本技術に含まれる資材:
1.水:水道水、河川水もしくは地下水といった灌水(散水)に用いられる水
2.藻資材(生物資材):乾燥藻体と藻パーライト
3.定着資材
・散布方法:
散布対象地1 m2あたり水を約100 gと、通常は当製品(乾燥藻体+藻パーライト+定着資材)の基準量(26 g)とを充分に混合し、散布器で均一に散布します。この際の配合の量や混合させる水の比率は、現地の状況で変わる場合があります。

左:藻パーライト(直径が数mm)、右:定着資材
新規性及び期待される効果
@どこに新規性があるのか? (従来技術と比較して何を改善したのか?)
緑化や植栽工事などでの表土肥料を、定着資材(特許技術)の働きで表土に定着させた特別な土壌藻が有機化し、土壌に留める点に新規性があります。

A期待される効果は? (新技術活用のメリットは?)
・表土肥料の流亡を抑えることにより、肥料成分が引き起こす弊害を少なくすることで、水資源の保全につながり、環境への影響を抑制できます。
・表土肥料を有機化し土壌に留める事により、表土の水食耐性が上昇し、流亡しづらい表土になることで、緑化工事、植栽工事の品質が向上します。

Bその他の特徴
・地表近くの肥料成分は藻に吸収された後に、藻自身や藻からの分泌物質といった有機物になります。有機物のなかでも、タンパク質は容易には土壌から溶出(浸出)せず留まります。
・表土に定着した藻自体が砂やシルトに絡むか、藻の分泌物質が砂やシルトを互いに接着させて、表土に水食耐性を与える事が知られています。
・基準散布量では年間施肥量の2.5%程が有機化できます。これは、散布対象の芝等の作土の深さを農林水産省が推奨する15 cmとすれば、地表から約4 mmの深さまでの全肥料を有機化できる事に相当します。当製品のラン藻は地表のみならず、この程度の深さにも生育できます。重要なことに、この4 mmの深さまでの面積あたり土壌重量は、国内で作土浸食を受けた面積あたり浸食土壌重量の8割に相当します。以上の結果から、当製品を用いる新技術には、表土肥料の流亡と厚さ4 mm程の土壌の流亡も抑える効果もあると期待できます。
・長期にわたり広範囲に当製品を散布すると、表土の肥料や砂、シルトなどが、降水などにより下流に流出され難い表土になります。これらの結果から当製品は、当新技術の極めて重要な目標である「下流の富栄養化の抑制効果の向上」につながります。
・さらに、この2.5%の有機化された肥料は、土壌に留まり有機肥料となるので、その分の施肥量を減少することができます。
 
適用条件
@自然条件
・表土が流出したり、表土を覆う地表流が発生する時には施工しないこと。
・凍結する低温や体温を超える高温でないこと。

A現場条件
・対象地が、緑化法面や農地、公園緑地等の、施肥を行った後であること。
・対象地が、肥料成分を含む資材を用いた後であること。
・対象地が、抜根工での抜根後であること。張芝工や目土入れの直後であること。
・普通型トラックによる資材の搬入が可能(W>3.0 m)で、3.3 m×5.0 mの作業スペースを確保できること。

B技術提供可能地域
・当製品の場合、体温以下で凍結しない温度での保管や運搬状態が保てる限り全国に供給可能です。

C関連法令等
・水質汚濁防止法(昭和45年12月25日法律第138号)
・排水基準を定める省令(昭和46年6月21日総理府令第35号)
・湖沼水質保全特別措置法(昭和59年7月27日法律第61号)
・環境基本法(平成5年11月19日法律第91号)
・自然再生推進法(平成14年12月11日法律第148号)
・水循環基本法(平成26年4月2日法律第16号)
適用範囲
@適用可能な範囲
・太陽や人工照明の光があたる温暖な場所。
・降雨や定期的な散水により土壌が湿潤である場所。
・土壌の状態が植物の生育に適した場所。

A特に効果の高い適用範囲
・定期的な除草・枝打ち作業で光が表土に達し、平均気温も国内の平均以上である場所。
・降水量が国内の平均以上で、荒天や表土を覆う地表流の発生が少ない場所。
・表土が弱酸性、中性や弱アルカリ性(5.5 < pH < 9.0)で、肥沃か施肥された場所。

B適用できない範囲
・光が当たらない場所や土壌の内部。
・表土が常に乾燥しているか、地面を覆う地表流が頻繁に発生する場所。
・表土が強酸性か強アルカリ性、あるいは肥沃ではなく、施肥もされない場所

C適用にあたり、関連する基準およびその引用元
特になし
留意事項
@設計時
・肥料流亡抑制資材であるため、散布対象区域が施肥されている、あるいは肥料を含む資材が使用されているかを確認ください。
・本製品のご検討にあたっては、問い合わせ先までご連絡ください。

A施行時
・当製品と水とを混合し、撹拌しながら散布作業を行います。
・当製品は人体に安全な組成からなりますが、念のため、水の混入作業や散布作業時には、防塵のマスクやメガネを着用ください。

B維持管理等
・日本各地の平均的な降水量であれば、散水は必要ありません。
・極度に降水量が少ない所では、当製品の効果が十分に発揮されません。一月に二回程度散水してください。
・集中豪雨などで広範囲の浸食が起こった場合、事前に散布した当製品も剥離しますので、その部位に追加散布することをお勧めします。

Cその他
・当製品の資材に関する特許は、審査請求を経て登録済みです。
・当製品の発注一カ月前までに現地の環境や土壌の調査などを行い、当製品投入の可否および散布量を決定します。
・過剰な肥料の水域への流亡を抑えることから、当製品の利用により下流域の富栄養化を抑える効果が期待できます。ただし、下水道の普及においても汚染河川の清浄化が確認されるのに長期間を要したように、この富栄養化の抑制効果の検証には、当製品を広範囲の流域へ長期間散布し続ける必要があります。
活用の効果        
比較する従来技術 表土肥料の流亡抑制効果のない堤防芝養生工
項  目 活用の効果 比較の根拠
経済性 向上( %) 同程度 低下( 69.02 %) 当製品の価格及び散布手間が追加されます。
工 程 短縮( %) 同程度 増加( 25 %) 当製品散布の日数が上乗せされます。
品 質 向上 同程度 低下 表土肥料を有機化し土壌に留める事により表土の水食耐性が上昇します。
安全性 向上 同程度 低下 特殊な作業は必要ありません。
施工性 向上 同程度 低下 追加される作業は、施肥工と同程度の内容です。
周辺環境への影響 向上 同程度 低下 表土肥料の流亡を抑制する効果により、肥料成分が引起こす下流域の富栄養化などの環境影響を抑制し水資源の保全につながります。
その他、技術の
アピールポイント等
従来技術は、表土肥料の流亡を抑えず、下流域に富栄養化が発生する課題がありました。本技術の活用により、表土肥料を特別な土壌藻が有機化して土壌に留めるため、表土肥料の流亡を抑えることが可能です。このことにより下流域の富栄養化が防げ、環境の向上が図れます。
コストタイプ
コストタイプの種類
発散型:C(−)型
活用効果の根拠
基準とする数量 10000  単位 m2 
  新技術 従来技術 向上の程度
経済性 1419800円 840000円 -69.02%
工程 5日 4日 -25%
新技術の内訳
項目仕様数量単位単価金額摘要
抜根工人力1420000円420000円 
集草工人力1106000円106000円 
積込運搬工ダンプトラック 2t積1198000円198000円 
施肥工トラック 普通型 2t積1116000円116000円 
土壌藻散布工乾燥藻体+藻パーライト+定着資材 26g/m2+土壌藻散布工1579800円579800円 
従来技術の内訳
項目仕様数量単位単価金額摘要
抜根工人力1420000円420000円 
集草工人力1106000円106000円 
積込運搬工ダンプトラック 2t積1198000円198000円 
施肥工トラック 2t積1116000円116000円 
特許・実用新案
種  類 特許の有無 特許番号
特  許
有り 出願中 出願予定 無し
  
特許詳細
特許番号 第5588069号 実施権
通常実施権 専用実施権
特許権者 ジェイケー事業協同組合 
実施権者
特許料等
実施形態
問合せ先 03-5408-7741 
実用新案 特許の有無
有り 出願中 出願予定 無し
備 考   
第三者評価・表彰等
  建設技術審査証明 建設技術評価
証明機関    
番   号    
証明年月日    
URL    
その他の制度等による証明
制度の名称    
番   号    
証明年月日    
証明機関    
証明範囲    
URL    
評価・証明項目と結果
証明項目 試験・調査内容 結果



施工単価
[施工条件]
・共通:植生の育成を目的とする。施工面積10,000 m2。
・新技術:土壌藻散布工+堤防芝養生工
・従来技術:堤防芝養生工

[算出条件]
・共通:使用する労務単価および建設機械損料は、平成27年度単価を用いた。諸経費は別途算出する。
・新技術:材工共とし、散布量は基準量である10,000 m2あたり260 kgとする。従来技術に追加する技術であるため、施工単価は従来技術単価に新技術単価を加え、算出する。
・従来技術: 「国土交通省土木工事積算基準」平成26年度版p376「堤防芝養生工」を用い、10,000 m2施工あたりの単価を算出する。
土壌藻散布工(10000 m2当たり)
名称 工種 規格 単位 数量 単価 金額 
土壌藻散布工 資材+散布工 乾燥藻体+藻パーライト+定着資材(260 kg) 式 1.0 579800 579800 
堤防芝養生工 抜根工   式 1.0 420000 420000 
 集草工   式 1.0 106000 106000 
 積込運搬工 ダンプトラック2t積 式 1.0 198000 198000 
 施肥工 トラック普通型2t積 式 1.0 116000 116000 
合計           1419800 
歩掛り表あり 標準歩掛, 暫定歩掛, 協会歩掛, 自社歩掛)
施工方法
@調査
・現地での降水状況や光環境の調査、土壌の簡易検査およびサンプリングされた現地土壌を含む培養法による当製品ラン藻の生育検査を行い、当製品投入の可否判定を行います。

A諸資材の搬入

B水混合
・河川などの自然水や水道水を、搬入した製品と混合します。

C散布
・対象区域1 m2あたり、当製品26 gに水100 gの割合(基準量)で混合させた製品を攪拌し続けながら散布します。


施工フロー
今後の課題とその対応計画
@課題
表土の肥料の除去効果において即効性は期待できないため、より短期間において効果が現れる土壌藻の特定や定着資材の開発。

A対応計画
肥料成分の吸収能力が高く、安全な土壌藻の発見・選別や、当ラン藻の大量培養法の改良。
pHが5.5未満という強酸性の土壌にも利用できる、土壌藻と定着資材の開発。
表土への定着作用が更に高い定着資材の開発研究。
収集整備局 関東地方整備局
開発年 2014 登録年月日 2016.03.08 最終更新年月日 2016.03.08
キー 
ワード
環境、公共工事の品質確保・向上
自由記入
肥料流亡の抑制 水循環の健全化とその確保 富栄養化の減少
開発目標
周辺環境への影響抑制、品質の向上、その他(水資源の保全)
開発体制
単独 産、 官、 学) 共同研究 産・産、 産・官、 産・学、 産・官・学)
開発会社 ジェイケー事業協同組合、NPO法人地域振興支援センター
問合せ先 技術 会 社 ジェイケー事業協同組合
担当部署 技術部 担当者 佐藤敦之
住 所 〒105-0004 東京都港区新橋4-31-7-4F
TEL 03-5408-7741 FAX 03-5408-0088
E−MAIL a_satou@jknet.jp
URL http://www.jknet.jp/
営業 会 社 ジェイケー事業協同組合
担当部署 東京本部 担当者 舘野茂雄
住 所 〒105-0004 東京都港区新橋4-31-7-4F
TEL 03-5408-7741 FAX 03-5408-0088
E−MAIL s_tateno@jknet.jp
URL http://www.jknet.jp/
問合せ先
番号会社担当部署担当者住所
TELFAXE-MAILURL
1NPO法人地域振興支援センター宮地重遠クリーンアース研究所相澤克則東京都港区新橋4-31-7-5F
03-5408-009003-5408-0088norikatsu@aol.comhttp://www.npocssc.org/labo.html
実績件数
国土交通省 その他公共機関 民間等
0件 0件 0件
実験等実施状況
@当製品ラン藻の有毒性検定
1.試験実施日:2013年8月1日〜8月6日
2.試験場所:埼玉県深谷市上増田、屋内ガラスシャーレ試験。
3.目的:当製品に用いるラン藻の安全性を確認する。
4.試験方法:キカラシの発芽を用いる検定法。
5.試験結果:キカラシの発芽に対し当製品ラン藻の破砕液は影響を与えなかった。
6.考察:当製品ラン藻には、アオコのような有毒性がないことを確認した。
A当製品の最高性能
1.試験実施日:2014年4月15日〜6月17日
2.試験場所:埼玉県深谷市上増田、屋内トレー上の芝での試験。
3.目的:当製品の最高性能(一回の散布で、表土の窒素やリンを最大でどれだけ吸収できるか)を調べる。
4.試験方法:屋内の芝へ当製品を散布し、その後の芝や表土の状態やラン藻の生育状況を調べる。
5.試験結果:当製品を散布した表土には、有害な現象(芝の剥離、芝に有害な藻やBlack Layer出現)がなかった。表土で生育した藻由来のクロロフィルa増量は、2か月間で0.2g/m2であった。
6.考察:当製品は芝に悪影響を与えない事を屋内で確認した。表土肥料の削減量は、当製品の1回の散布あたり、窒素(N)で1.2g/m2、リン肥料(P2O5)で0.8g/m2、リン(P)で0.35g/m2と推定した。
B当製品の芝地への施工効果
1.試験実施日:2014年5月3日〜6月6日
2.試験場所:埼玉県深谷市上増田、人工的な屋外傾斜表土。
3.目的:芝緑地での当製品の性能を調べる。
4.試験方法:屋外の傾斜土壌に芝を植えて当製品を散布し、その後の芝や表土の状態やラン藻の生育状況を調べる。
5.試験結果:当製品を散布した表土には、有害な現象(芝の剥離、芝に有害な藻やBlack Layer出現)がなかった。表土で生育した藻由来のクロロフィルa増量は、1か月間で0.02g/m2であった。
6.考察:当製品は芝に悪影響を与えない事を屋外で確認した。表土肥料の削減量は、当製品の1回の散布あたり、窒素(N)で0.3g/m2、リン肥料(P2O5)で0.2g/m2、リン(P)で0.09g/m2と推定した。これらの値は、日本の耕作地への年間の平均施肥量(新藤純子, 第32回農業環境シンポジウム, 2010年)の約2.5%に相当する。当社での別試験によると、当製品の散布で土壌藻が定着した表土に水食耐性が現れた。なお、土壌藻の定着で種々の表土の水食耐性が向上することは、野外の観察で確認されている(Soi Biol. Biochem, 40巻, p2309-2316, 2008年)。


実験等実施状況
添付資料等 添付資料
添付資料1)当製品ラン藻の有毒性検定

添付資料2)当製品の最高性能評価

添付資料3)当製品の芝地への施工効果

添付資料4)当製品のリーフレット(案)

添付資料5)肥料流亡抑制資材 標準積算資料(案)
参考文献
「参考文献」
当製品ラン藻の無害性と安全性
キカラシの発芽を利用した有毒性の検定法:Anal. Biochem., 225巻, p49-53, 1995年

当製品ラン藻が外来種でない根拠
Micro. Environ., 18巻, p82-88, 2003年


実験に用いる芝に関する情報
芝の育成:芝草研究, 16巻, p148-155, 1987年

土壌藻の定着を示す観察例
Biological soil crusts: ecology and management, Technical References, 1730-2, p1-110, 2001年

土壌藻の定着が様々な表土に水食耐性を与える観察例
特許第3718203号, 「土壌浸食防止工法」, 2005年登録
Soil Biol. Biochem, 40巻, p2309-2316, 2008年

表土肥料の流亡に関する観察例
Agronomy J., 91巻, p606-612, 1999年
その他(写真及びタイトル)

当新技術の概念図(表土の断面)

 

 


詳細説明資料(様式3)の様式はExcelで表示されます。