概要 |
@何について何をする技術なのか?
アンダーパス(地下連絡道)等が冠水して通行出来なくなる場合、エアーで展開する遮断ポール
により、通行人・通行車両に通行止めの警告を行い、制止を促す事ができる技術です。
エアー式の遮断ポールが展開するため、遮断していることを見落とした車両があっても車両を
破損させない安全性を有しています。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
従来は、アンダーパスの手前で、大雨時の「冠水注意看板」などの警告規制をするのが一般的で、
豪雨の場合は、既存設置されたこれらの設備等で危険区域の「通行止め」を促しておりました。
この方式では、通行人・通行車両が豪雨で視界を遮られ、「警告」を見逃す事があるため、車両が
突入して動かなくなって車両破棄や死亡事故などが発生しています。
B公共工事のどこに適用出来るのか?
アンダーパス(地下連絡道)の入口付近に適用出来ます。
実績としては、高速道路・有料道路の料金所手前の入ロ、サービスエリア・パーキングエリア
の出口などに適用して頂き、迅速な避難警告を物理的遮断によって効果的に行っています。
写真@ | 国道19号勝川「冠水注意看板」設置の様子。 |
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写真A | 冠水警告看板・標識があるにもかかわらず、一般車両が侵入し、エンジンが止まってパトカーが救出している様子。 |
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 従来の警告看板とアンダーパス(地下連絡道)の実例 |
新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
従来は、「冠水注意」などの警告看板規制が一般的で、豪雨時の際は既存設置されたこれらの
設備等で危険区域の「通行止め」を促し、警告だけに留まっていました。それに対し、エアー式
遮断ポールで通行止めの警告を行うことで、制止を促し、災害対策時の道路(公道)仮封鎖を
行う技術に新規性があります。
A期待される効果は?(新技術のメリットは?)
・災害時の道路(公道)を通行止めにする場合、通行人・車両に対して、物理的な仮封鎖を行え
ます。
・遮断ポール部は、昼間は蛍光色の布地、夜間は内部LEDフラッシュ灯で、警告看板等と比べ
て視認性を向上させ、より遠方から通行止めの警告が認識可能となる効果が期待されます。
・遮断ポールの形成は、小型強力ブロアー2基からエアーを連続送風して起立させています。
このブロアー装置は静音・省電力設計で、周囲に騒音を発生させない設計のため環境を害し
にくい効果が期待されます。
・停電時はバッテリーでも動作可能のため、災害時の確実な動作が期待出来ます。
・また、これらの仮封鎖は水位センサー・遠隔装置により自動的に行えるため、防災管理車両、
出動人員の削減などの利便性があります。
 エアー遮断機 アンダーパス施工写真 |
適用条件 |
@自然条件
暴風発生時、豪雪・寒冷地は除く
A現場条件
公道の路側帯に設置のため、建築限界の確保や、AC電源の確保が必要です。
B技術提供可能地域
特に無し
C関係法令など
特に無し |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
・緊急時・災害時に迅速な道路(公道)封鎖が必要な場所に適用します。
・AC電源を取れる環境が必要です。
A特に効果の高い適用範囲
・異常気象(ゲリラ豪雨)などによるアンダーパスの冠水対策に最適です。
・大地震などによる危険地帯への侵入防止および迅速な避難勧告に最適です。
B適用出来ない範囲
・特になし
C適用にあたり、関連する基準およびその引用元
・道路構造令 |
留意事項 |
@設計時
・AC電源を取れる環境が必要です。
・操作方法については、現地手動操作、水位センサーによる自動操作、光ケーブルなどによる遠隔操作
が可能で、手動操作以外は、これらの入力信号の環境が必要です。
A施工時
一般国道など、交通量の多い所では、動作確認のため、車道と平行にエアー遮断機の筐体を90度回転
させ、遮断ポール点検の際に通行の妨げにならないよう工夫することが必要です。
B維持管理等
基本的には、道路管理者によって、年数回程度の点検が必要です。
Cその他
単価については登録時のものとなるため、詳細はメーカーに問合せ下さい。 |