概要 |
@何について何をする技術なのか?
専用固定スペーサーとユニット化された鉄筋と高品質モルタルを組み合わせた補修・補強工法。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
・現場組立鉄筋工法とポリマーセメント吹付
現場における鉄筋組立、スペーサーによるかぶり厚の確保、鉄筋設置を行ったのち、ポリマーセメントモルタルを吹付ける工法.。
B公共工事のどこに適用できるのか?
・床版橋の下面増厚による補修・補強
・函渠構(BOXカルバート)の補修・補強
・桁橋にのRC桁のせん断補強
・橋梁下部の補修・補強
・建築物における耐力壁・梁の補修・補強
・その他RC構造物の補修・補強
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新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
・現場で鉄筋を組んでいた作業をユニット鉄筋設置に変えた。
・スペーサーでかぶり厚を取っていた作業を、専用固定スペーサーとユニット鉄筋を結束するのみにした。
・熟練工の作業であったが、経験が浅くても施工を行うことが出来る。
・当協会の技術講習及び試験を受講することで、安定した品質を確保した。
A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・専用固定スペーサーとユニット鉄筋を使用することにより、正確なかぶり厚の確保・工期短縮と工費削減が可能となる。
・受講者(有資格者)による施工管理及び施工をすることにより品質の確保が出来る。
・専用固定スペーサーを使用することにより、主鉄筋等の沈みを防ぐことが可能となり、かぶり不足による鉄筋腐食の劣化抑制に効果がある。
Bその他
・安全性・耐摩耗性・付着力に優れ、薄い塗厚で対数年も長い高品質モルタル[LCモルタル]を使用する。
・当協会による技術講習を受講後、資格取得の証明として資格証を発行し、受講者(有資格者)とする。
・ユニット鉄筋は、鉄筋径D10〜22まで、ユニットサイズ2m×2m〜4m×4mまでユニット化可能である。
・LCユニット工法のかぶり厚は、t=10mm〜施工可能である。
LCモルタル性能表
試験項 | 試験方法 | 物性規格値 | 試験値 |
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圧縮強度試験(N/mm2) | JSCE-K561 | 30.0N/mm2以上 | 45.6N/mm2 |
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曲げ強度試験(N/mm2) | JIS A 1171 | 6.0N/mm2以上 | 9.1N/mm2 |
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付着強度試験(N/mm2) | JSCE-K561 | 1.5N/mm2以上 | 2.1N/mm2 |
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寸法安定性試験 | JIS A 1129-3 | 0.05%以下 | 0.041% |
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熱膨張係数試験 | JHS416-2004 | - | 1.33 |
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促進中性化試験 | JIS A 1153 | 5.0mm以下 | 0.4mm |
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適用条件 |
@自然条件
雨、台風時には適しない。
A現場条件
・ユニット鉄筋仮置きスペースが確保出来ること。(施工面積6m×10m=60uの場合、仮置きスペースは1.2u)
・吹付機材(他資材を含む)の設置スペース(施工面積6m×10m=60uの場合27.7u)が必要。
B技術提供可能地域
技術提供地域については制限なし。
C関係法令等
特になし。 |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
・鉄筋構造物として適している場所(床版橋、ボックスカルバート内面、橋梁下部工)
・ユニット鉄筋は、鉄筋径D10〜22まで、ユニットサイズ2m×2m〜4m×4mまで工場でユニット化し、現場搬入可能である。
・LCユニット工法のかぶり厚は、t=10mm〜施工可能である。
A特に効果の高い適用範囲
60u以上の施工面積。
B適用できない範囲
補強計算において、鉄筋径D23以上となる箇所。
C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
コンクリート標準示方書 |
留意事項 |
@設計時
事前調査を行い、ひび割れ処理、湧き水箇所の止水処理の遮断が必要。
A施工時
定着長及び端部処理の確認。
B維持管理等
無機系材料使用の為、目視による維持管理。
Cその他
ユニット鉄筋2m×2mの場合、オールアンカー9本の打ち込みが必要。
高ナットねじ込み深さは、10mm以上を施工基準とする。 |