概要 |
@何について何をする技術なのか?
コンクリート擁壁、砂防堰堤、ボックスカルバート等に設けられる目地材を止める「木製型枠」の代替品となる永久の埋設型枠の材料および施工方法。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
木製の止型枠で施工されていた。
B公共工事のどこに適用できるのか?
コンクリート擁壁、コンクリートの砂防堰堤、水路、ボックスカルバート等のコンクリート構造物の目地材に設ける止型枠。
 スレートボード設置完了の状況 |
新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
・目地部に設置される木製の止型枠で施工されていた部分を永久埋設型枠に改善することで、工期短縮できる。
A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
現在のコンクリート構造物の施工では、目地材を設置したところには、止型枠を設けて1スパンずつ施工が行われている。
例えば、30mの高さ5mのコンクリート擁壁の施工の場合には、2ヶ所に目地材が入ることから3スパンの施工となる。
コンクリート打設は1スパン、1mごとの高さで施工されるため、打設回数は1スパンが5回となり、3スパン施工すると15回のコンクリート打設が必要となる。
SF工法では、2箇所の目地材部分にスレートボードの埋設型枠材を設置、鋼材等で固定し、型枠を取り外すことなく施工できるため、30m間を1スパンでコンクリート打設が可能となり、コンクリート打設回数を5回とすることができる工法である。
また、ポンプ車・クレーンでコンクリートを打設する場合は、ポンプ車・レッカー車の利用回数を大幅に削減する事ができる。
まとめると
・コンクリ-ト打設回数の減少に伴なう工期短縮
・コンクリートポンプ車・レッカー車の回数の減少に伴なうCO2の削減
・コンクリートポンプ車・レッカー車の利用回数の減少に伴なうリース代金の減少によるコスト縮減
 SF工法の施工例 |
適用条件 |
@自然条件
現場打ちコンクリートの施工が可能な範囲
A現場条件
現場打ちコンクリートの施工が可能な範囲
B技術提供可能地域
全国
C関係法令等
特になし |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
・片側からコンクリート打設する場合は、コンクリートの1回の打設高さは1m以下とする。
・挟み打ちでコンクリート打設する場合は、コンクリートの1回の打設高は0.5m以下とする。
A特に効果の高い適用範囲
・新設道路で片側からしか施工できない擁壁、路側擁壁、山留・張リコンクリート擁壁
・急傾地崩壊対策工のもたれ式擁壁・土留工、砂防堰堤、化粧型枠を伴う擁壁
・ポンプ車を活用して施工する現場 ・数スパン同時に施工できるコンクリート構造物の施工現場
B適用できない範囲
・片側からコンクリート打設する場合でコンクリート施工高さ1m超の施工現場
C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・コンクリート標準仕様書「施工編」((社)土木学会 2007年制定) |
留意事項 |
@設計時
・コンクリート打設時に片側からしか施工できないか、挟み打ちが可能な施工現場かの確認
A施工時
・スレートボードの片側のみから、コンクリート打設するのか、両側から交互に打設するかで、アングルの大きさ,間隔が変わりますので留意してください。
・片側からのみコンクリート打設する場合は、スレートボードを支えている鉄筋側から打設してください。
・片側からのみコンクリート打設する場合は、高さ1mまでは構造的に実験で確認していますが、1m以上となる場合は、反対側からサポート等で支えて施工して下さい。
・スレートボードの両側からコンクリート打設する場合は、片側からの高さは最高0.5m以下としてください。
B維持管理等
・特に問題なし
Cその他
・特になし |