概要 |
@何について何をする技術なのか?
・錆びた部分等の鉄筋の塗布型錆転化処理剤及び防錆剤(ラストクエンチ)。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
・錆びた鉄筋にケレン作業で錆を除去した後、防錆剤を塗布していた。
B公共工事のどこに適用できるのか?
・鉄筋コンクリート構造物の露出鉄筋
・錆の発生した鉄筋
Cその他
・ラストクエンチは赤錆に塗布すると、強固な黒皮被膜に転化し防錆効果を発揮する。強い還元力を有する有機酸により、赤錆である酸化第二鉄を溶解し、鉄とキレートを生成して四酸化三鉄に転化させている。この四酸化三鉄は、化学的に安定で強固な結晶構造を持つ黒色の被膜を形成。さらに樹脂成分が防錆効果の耐久性を向上させている。
・従来技術は溶剤が主原料で引火性があり扱いが大変であったが、水溶性タイプとしたことで引火性が無く扱いやすくなった。
・鉄筋の赤錆転化後の黒皮被膜については「2ヶ月程度の防錆効果」があります。
・一般的な防錆剤として「3ヶ月程度の防錆効果」があります。
 ラストクエンチ 荷姿 |
新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
・錆びた鉄筋の処理をケレン作業後、防錆剤を塗布していたが、塗布型錆転化処理剤・鉄筋防錆剤に変えた。
・防錆剤塗布作業の溶剤型防錆剤から、水溶性のエマルジョンに変えた。
A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・塗布型錆転化処理剤・鉄筋防錆剤に変えたことにより、ケレン作業がなくなり工程短縮、経済性の向上が図れる。
・水溶性エマルジョンの塗布型錆転化処理剤・鉄筋防錆剤に変えたことにより、複雑な配筋部や狭いスペース等のケレン作業が出来ない部分での施工が可能になり施工性の向上が図れる。
・水溶性エマルジョンに変えたことにより、引火性が無くなり安全性が向上し、臭気も少なくなり環境(周辺環境・作業環境)の向上が図れます。
Bその他
・ラストクエンチは、有効成分を独自技術により水にて乳化し、水溶性エマルジョンとすることにより、臭気を抑え、引火などの作業環境の問題を改善し、作業者の安全を考慮した塗布型錆転化処理剤・鉄筋防錆剤です。
 塗布前後比較写真 |
適用条件 |
@自然条件
・気温が0℃を超え、湿度85%未満であること
・塗布面が雨などで濡れるような悪天候時は使用不可
A現場条件
・作業スペースは1m×2m=2u
B技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし
C関係法令等
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年十二月二十五日法律第百三十七号) |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
・鉄筋コンクリート構造物の露出鉄筋
・錆の発生した鉄筋(※ただし、錆の発生していない場合も適用可能)
A特に効果の高い適用範囲
・赤錆の発生している鉄筋
・配筋の複雑な部分や曲げ加工した鉄筋
B適用できない範囲
・鉄筋コンクリート構造物の露出していない鉄筋
C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・特になし |
留意事項 |
@設計時
・原液使用です。
・コンクリートとの付着は妨げません。
・曲げ加工部分はラストクエンチを2度塗りとなります。
・塗布量は10〜15u/Lです。
・赤錆転化後は「2ヶ月程度の防錆効果」、一般的な防錆剤として「3ヶ月程度の防錆効果」があります。
A施工時
・作業時はゴム手袋・保護めがねを着用してください。
・気温が0℃を超え、湿度85%未満で使用してください。
・塗布面が雨などで濡れるような悪天候時は使用できません。
・塗布面の汚れ、水分、浮錆などがないことを確認してください。
・容器のまま軽くゆすって、別の樹脂製の容器に必要量ずつ小出しして使用して下さい。
・塗布は刷毛、噴霧器で塗布して下さい。施工箇所以外に液剤が付着すると色が付いたりするので、ブルーシートなどで養生をしてください。
・低温下では反応が遅くなる傾向があります。
B維持管理等
・0℃以下にしないこと。直射日光・高温多湿は避けてください。
・3ヶ月以内に使い切ってください。
Cその他
・廃棄は産業廃棄物処理業者へ委託してください。 |