概要 |
@何について何をする技術なのか?
・既設空石積の隙間や胴込及び背面の空洞部分に機械式でモルタルを圧送注入する技術。
・注入ホースを延長することにより、重機等が進入できない場所でも施工が可能。
・モルタル注入機械が軽量で小さい。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
・既設空石積を取壊し、新たに練石積を再構築する。
・既設石積の前面に重力式擁壁で一体化し補強する。
B公共工事のどこに適用できるのか?
・既設の空石積の補修、補強。
 モルタル注入工(完成写真) |
新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
・従来、空洞化した石積は、取壊して新たに石積工を施工することが行われてきたが、既設石積に前面から「モルタル注入」を施工することが可能となった。
A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・既設の構造物を補修、補強する為、工事費の軽減及び、工程の短縮が可能。
・施工スペースが小さくていい。
 注入機械設置状況(注入プラント) |
適用条件 |
@自然条件
雨天時の施工はさける。また気温5℃以下の場合には、協議により混和材量を使用する。保温養生(養生マット、養生シート等使用)を行う。又、気温35℃以上の場合は施工は避ける。
A現場条件
人力施工である為、人が作業できるスペースがあれば施工可能。作業ヤードは、注入ノズル(注入口)の位置から50m程度以内の箇所に上記写真の機械ヤード(4m×4m)を設置する。
機械設備から注入ノズルまでの圧送距離は、概ね50m(中継ポンプを使用することにより、100m程度まで延長可能)。
水中部は施工不可。
空石積の合端が狭く前面からの注入が困難な場合は圧入パイプを取付けてモルタルポンプで圧入する。
B技術提供可能地域
技術提供地域については制限なし。
C関係法令等
特になし |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
既設の空石積の補修、補強。
A特に効果の高い適用範囲
注入工法の為、取壊し及び新設の手間が省けるので、経済性、工程が向上する。
B適用できない範囲
水中部は施工不可(別途、仮締切及び水替えが必要)
C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
特になし |
留意事項 |
@設計時
・計画注入量の決定方法→事前調査を行い、注入量を決定(空洞の有無により注入量が変動)。
・湧水がある場合 水抜きパイプで勇水を前面に誘導しながらモルタル注入する。
・石積の合端が狭い場合は、削孔して圧入パイプを取り付け圧入する。
A施工時
・注入量の確認方法
空袋で確認
・出来高の確認方法
100uにつき1箇所、100u以下のものは1工事につき1箇所、抜石する。
・モルタルの配合設計は、現場条件により協議する。
B維持管理等
特になし
Cその他
自社で施工、又は他社施工はアライードの技術指導を受けたうえで施工する。
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