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評価結果

















            

2019.12.09現在
技術
名称
コンパクト高周波電磁波レーダを用いたコンクリート内部3D可視化技術 
事後評価済み技術
(2019.04.25)
登録No. CB-160009-VE
事前審査 事後評価 技術の位置付け(有用な新技術)
試行実証評価 活用効果評価 推奨
技術
準推奨
技術
評価促進
技術
活用促進
技術













旧実施要領における技術の位置付け
活用促進
技術(旧)
設計比較
対象技術
少実績
優良技術
 



 
活用効果調査入力様式 適用期間等
-VE
活用効果調査は不要です。(フィールド提供型、テーマ設定型で活用する場合を除く。)
−VE評価:平成31年4月25日〜

上記※印の情報と以下の情報は申請者の申請に基づき掲載しております。 申請情報の最終更新年月日:2017.10.13
副    題 コンクリート構造物の表面から深度300mmまでの鉄筋・埋設管等の位置を非破壊で3D可視化する技術 区分 システム
分 類 1 建築 − 施工管理 − 施工管理 − 出来形管理
分 類 2 コンクリート工 − 施工管理 − 施工管理 − 出来形管理
分 類 3 調査試験 − 構造物調査 − 非破壊試験、調査 
概要
@何について何をする技術なのか?
本技術は、コンパクト高周波電磁波レーダ【ストラクチャスキャンSIR-EZ HRおよびXT】を用いて、コンクリート構造物の表面から深度300mmまで(両面の場合は300×2=600mmまで)に埋設された鉄筋・埋設管等の位置・深度を非破壊で約3分で測定し、約1分で装置本体上で垂直断面・水平断層画像化(三次元可視化)する技術である(図1)。

A従来はどのような技術で対応していたのか?
これまでコンクリート構造物内部の鉄筋・埋設管等を非破壊で可視化する場合は、放射線透過試験(X線法)が用いられてきた。ただしこの試験方法には以下のような多くの制約がある。

1) X線の透過限界は約400mmである。
2) 構造物の背面にフィルムを配置する必要がある。
3) X線のフィルムサイズは20cm×20cmであり、深度が深い場合、画角の関係から画像範囲が狭くなり撮影枚数が増える。
4) X線発生器、発電機等の大型機器の配置や背面にフィルムを正確に配置する必要から、測定準備に時間を要する。
5) X線の取扱には有資格者「エックス線作業従事者」が必要である。
6) 人体に有害なX線を照射するため、病院や国際空港等、常時人がいる場所では使用が制限される。
7) フィルムの現像が必要であり、その場で結果を見ることができない。
8) 測定結果から埋設物の深度情報を得ることができない。
9) 一日に測定できる面積は20cm×20cm×12枚=0.48平方メートルであり、広域探査には向かない。

B公共工事のどこに適用できるのか?
・コンクリート構造物の新設工事時における埋設物の非破壊検査(構造確認、出来型検査)
・コンクリート構造物の維持補修時(アンカー施工、コア削孔、カッター、はつりおよび空洞充填工事等)における鉄筋、複雑な埋設物(接近する鉄筋・埋設管、密集配筋下にある電線・シース管、深度が異なるダブル筋・千鳥筋、デッキプレート・H鋼などの平面、デッキプレート凹部に配置される電線、曲線や斜めに埋設されている温水管・電線、深度が変化する埋設物等)および空洞等の深度・配置についての非破壊探査および構造確認
・コンクリート構造物への機器取付け等の改修時(アンカー施工、コア削孔工事等)における複雑な埋設物等の深度・配置の非破壊探査
・コンクリート構造物の放射線透過試験事前調査
表1 本技術に用いる高周波電磁波レーダ(ストラクチャスキャンSIR-EZ HRおよびXT)の機能・性能
機能・性能 内容  
自動深度補正機能 媒質中の電磁波の速度に必要な比誘電率を自動で計算し、正確な深度に補正する機能 標準装備 
自動感度補正機能 浅深度から高深度までバランスよく理想的な感度に調整し、鮮明な画像を表現する機能 標準装備 
ノイズ除去機能 1測線あたり8回のスタッキング(電磁波輻射回数)を積算平均処理することによりノイズを除去し、高深度の微弱反射信号を捉える機能 標準装備 
フォーカス機能 山形波形を疑似実物表示する機能 標準装備 
高分解能 多重反射波を持たない2,600MHz(HR)、2,700MHz(XT)の高周波パルスを水平方向1.25mmピッチで輻射することにより、水平距離分解能1:0.14を実現する性能 標準性能 
活電線判別 深さ25cm以内にある1A以上の交流電流が流れる活電線を判別するユニット(XT) オプション(別売) 
小型キューブアンテナ 狭所・端部(壁面から40oまで)探査が可能な外付け小型アンテナ(幅96×長さ96×高さ75mm)(XT) オプション(別売) 

図1 コンクリート内部の非破壊3D可視化技術(概要)
新規性及び期待される効果
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
本技術に使用する【ストラクチャスキャンSIR-EZ HRおよびXT】は、表2に示す機能・性能を有し、一度にX線法(20×20p)よりも広い範囲(60×60cm)を短時間(約4分)で探査・解析することができる(図2)。またX線法と同等の解像度による埋設物等の水平位置に加え、それらの深度も得ることができることから、コンクリート表面から深度300mm(両面からの測定の場合は600mm)までの構造物内の密集配筋下の非金属埋設物、空洞、デッキプレート上の配線等を鮮明に非破壊で水平断層画像化(3D可視化)(図4)、垂直断面画像化(図5)することができる。

【従来技術からの改善点】
・測定から解析後の本体結果表示まで短時間(約4分)
・一度に広範囲探査可能(60×60cm/枚)
・深度情報を有する3D可視化表示
・躯体厚さに関係なく片面から深度300mm(両面から600mm)まで探査可能
・人体に有害なX線ではなく無害な電磁波を使用
・2,600MHzの電磁波を使用することにより、かぶり:ピッチ=1:0.14の分解能
・埋設物の比誘電率の違いを用いて金属・非金属を判別

A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
1)経済性向上
【工期短縮】6時間/枚→0.7時間/枚
【設備】小型軽量154×232×175mm(W×L×H)、重量1.5kg(HR)

2)安全性向上
【安全】人体への影響がない電磁波を使用

3)施工性向上
【簡単操作】測定から結果表示まで機器本体で実行
【測定場所を選ばない】本技術は躯体厚さに関係なく片面から深度300mm(両面から600mm)まで探査可能
【正確な深度情報の取得】本技術では自動深度補正機能により埋設物の正確な深度情報を得ることができる。よって埋設物位置のみが必要な貫通コア工事から埋設部の深度情報が必要なカッター・アンカー・はつり工事等の非貫通工事にも使用可能
【高分解能】2,600MHzの高周波パルスを用いることにより、深度100mmの鉄筋では14mm以上離れているものを分離して表現可能
【鮮明表示】ノイズ除去機能、自動感度補正機能を用い、浅深度から高深度まで鮮明な画像を表示
【免許不要】
【小型軽量】
表2 本技術に使用する装置の仕様
装置 ストラクチャスキャンSIR-EZ HR ストラクチャスキャンSIR-EZ XT 
測定方法 電磁波レーダ法 電磁波レーダ法 
電磁波中心周波数 2,600MHz 2,700MHz 
測定深度 2-300mm 2-400mm 
水平方向距離分解能 ノーマル測定:2.5mm、高密度測定:1.25mm ノーマル測定:2.5mm、高密度測定:1.25mm 
かぶり対ピッチ比 かぶり:ピッチ=1:0.14以上 かぶり:ピッチ=1:0.14以上 
測定距離 2D:20m/測定 2D:100m/測定以上(メモリ上限まで) 
最大走査速度 40cm/sec 3m/sec 
耐候性 防塵防滴キャビネット(IP-65規格合格) 防塵防滴キャビネット(IP-65規格合格) 
電源 リチウムイオンバッテリー(約3時間稼働) リチウムイオンバッテリー(1.5時間以上稼働) 
サイズ 幅154×長さ232×高さ175mm 幅157×長さ236×高さ184mm(装置本体)、幅96×長さ96×高さ75mm(小型キューブアンテナ) 
重量 約1.5kg 約1.8kg(本体) 
データ記録 SDカード(2Gの場合):約5,000m、内蔵メモリ:約3,000m 内蔵メモリ:14.5GB(10,000m以上) 
データ出力 JPEG形式(画面保存機能使用時)または専用ファイル形式(dzt) PNG形式(画面保存機能使用時)または専用ファイル形式(dzt) 
比誘電率設定範囲 4-12 2-20 
車高 3mm(オフロードタイヤ(オプション別売)装着時10mm) 8mm 
モニタサイズ 5.7インチ 6.5インチ 
オプション(別売) オフロードタイヤ 活電線判別ユニット「ACLineTrac」、小型キューブアンテナ、エクステンションハンドル 

図2 X線画像と本技術を用いた3D全深度透視画像の比較
適用条件
@自然条件
・作動温度範囲:-10℃から40℃まで
・雨天屋外での探査は不可

A現場条件
・コンクリート内に鋼繊維・カーボンが混入されていないこと
・コンクリート表面に金属質のものが敷設されていないこと
・測定面に流水や留水がないこと
・W×L×H=154×232×175mm、車高3mm(オフロードタイヤ(大型車輪:オプション別売)装着時は10mm)の装置本体が走行できること(HR)

B技術提供可能地域
制限なし

C関係法令等
特になし
適用範囲
@適用可能な範囲
【探査対象物】コンクリート内の鉄筋、電線、CD管(樹脂管)、シース管(金属管)、ガス管、水道管、空洞、ジャンカ、デッキプレート、H鋼等
【探査適用深度】コンクリート表面から深度300mm(両面から600mm)以内

A特に効果の高い適用範囲
・構造物背面に障害物等があり、X線フィルムが配置できない構造物
・被爆が許されない施設やX線装置の持ち込みが禁止されている施設

B適用できない範囲
・鋼繊維やカーボンが混入されているコンクリート等
・測定面に鉄板等の金属が敷設されてる場所
・測定面の凹凸が激しく、車高10mm(大型タイヤ(オプション別売)装着時;HR)または車高8mm(XT)の装置本体が走行できない場所
・W×L×H=154×232×175mmの装置本体(HR)、96×96×75mmの小型キューブアンテナ(オプション別売)が走行できない狭所
・壁面から100mmまで(HR)または40oまで(XT+小型キューブアンテナ(オプション別売))の範囲

C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・電磁波レーダの基本性能は以下の要領に従う。
「非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態及びかぶり測定要領」(平成24年3月 国土交通省大臣官房技術調査課)
留意事項
@設計時
・図面などからコンクリート内に鋼繊維やカーボン等が混入されていないこと、または表面に金属板が配置されていないことを確認すること

A施工時
・表面の浮き石などは取り除くこと
・探査速度は40cm/sec以下とすること

B維持管理等
・(社)日本非破壊検査工業会規格(検規-6502)に従ったキャリブレーション治具を用いて(別売)、操作前に装置の点検を行うこと
・定期的(毎年推奨)にメーカーでの点検校正を行うこと
・測定機能・性能向上を図るため、本体装置のソフトウェアのバージョンを点検校正時に更新(バージョンアップ)し、常に最新の状態を維持すること

Cその他
・特になし