概要 |
@何について何をする技術なのか?
・近年、異常気象による自然災害が大きな問題となっている。特に、全国で台風や局地的な集中豪雨による被害が増加しており、この豪雨への対策が課題となっている。こうした課題に対して、当工法は、従来の植生シート工法に対し改善を行い、長期に亘る、優れた侵食防止を可能とした。
・当工法は、地山に密着することにより、初期および長期の侵食に対して、優れた耐侵食性を保持している。
・濁水の発生を抑制し、水環境への影響を緩和させることを可能としたものである。
・施工時期に関わらず、優れた侵食防止効果を発揮する。
・製品の適用地と構成素材の違いにより、ドレーンシート30、45、HA30、HA45、M30、M30-T、M45、M45-T、M45-U、M45-V、45-K、HA45-K、M45-K、M45-T-K、M45-U-K、M45-V-K、R、R+の18タイプがある。
A従来はどのような技術で対応していたのか?
・植生シート工(環境品)が選定される。
・植生が成立するまでの期間、雨滴などのより初期侵食を受ける可能性があった。
B公共工事のどこに適用できるのか?
・造成のり面および自然斜面において適応可能。
 ドレーンシート施工品形態 |
新規性及び期待される効果 |
@どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
(1)少量の降雨によってシート部(不織布含む)が地山に密着し、さらに降雨の継続により過剰となった水分が速やかに排出される。
(2)シート部に接着された土壌凝集剤は、土壌微粒子の流失を防ぐ。
A期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
(1)土壌侵食防止
排水機能に優れたシート部(不織布含む)は、過剰な水分を速やかに排出し、初期侵食の防止を可能とした。
(2)濁水の発生抑制
シート部(不織布含む)に接着された土壌凝集剤は、土壌微粒子の流失を防ぎ、濁水の発生を抑制し、水環境への影響の緩和を可能とした。
(3)飛来種子による植生の期待
土壌微粒子の移動を長期に防止するため、飛来種子の定着、生育が期待できる。
 シート部(不織布含む)地山密着状況 |
適用条件 |
@自然条件
通年施工が可能であるが、降雨時の施工は避ける。
現場条件に合わせ導入植物の配合が可能である。
A現場条件
・特になし。
B技術提供可能地域
・技術提供地域については制限なし。
C関係法令等
・特になし。 |
適用範囲 |
@適用可能な範囲
・侵食を受けやすいのり面
A特に効果の高い適用範囲
・砂質土、粘質土等侵食をうけやすい土質。
・濁水のでやすい土質。
B適用できない範囲
・安定していないのり面
C適用にあたり、関係する基準およびその引用元
・道路土工「のり面工・斜面安定工指針」
・国土環境緑化協会発行「環境緑化製品工法の設計手引き(案)」
・日本植生株式会社発行「ドレーンシート技術資料」 |
留意事項 |
@設計時
・のり面外部からの流水および湧水等には別途排水工を検討する。
A施工時
・降雨時の施工は避ける。
B維持管理等
・特になし。
Cその他
・強酸性土壌において適応する場合は、別途土壌改良を検討する。 |